歯の話

大人のお話

お口の中の災害対策

災害対策は防災袋を準備し水食料を備蓄すれば終わり、ではありません。
以前「防災袋に入れておくための入れ歯を作りたい」という方がいらっしゃいました。初めはその真意を理解できなかったのですが、よくお話を伺ってみると、その動機には非常に強い説得力がありました。

その方は「万が一被災したら、避難所で最初に渡される食事はまず間違いなくカンパンとかパンといった、歯が有る人でも水分が無いと食べられない様なものになる」と。つまり被災して入れ歯を失うと、仮に身体が無事でも何も食べられなくなってしまう、という訳です。

携帯電話でも自動車でも家でも日常的に使っているものほど、そのもの自体が無くなった時のことを想定しながら使っている人は少ないと思います。入れ歯も同じ。入れ歯が無いと食べられないというのは当たり前の事なのですが、日常入れ歯を使っていても、被災時避難所で当たり前に起こるこの事態を意識する事は少ないと思います。冒頭の方はそこに気づき危機感を感じた、その点には本当に感心しました。
実際東日本大震災では地震・津波で家ごと入れ歯を失い、避難所で苦労された方はたくさんいらっしゃいました。

現実には保険診療では「予備」として入れ歯を作ることは認められていません。また新たに入れ歯を作ろうとしても、入れ歯を作ってから6か月間は新たに作ることは出来ません。しかし、もし必要があって入れ歯を新調したのならば、今まで使用していた入れ歯を予備として持っておくことは出来ます。
仮に今までの入れ歯がもう使用に耐えない物であっても、入れ歯を失った際、入れ歯を一から作るのには時間がかかりますが、古い入れ歯を直せば応急的に使う事が出来るかもしれません。ですから今までの義歯はしまい込んだり処分しないで予備にしましょう。
これは入れ歯を使っている当事者の方だけではなく、そのご家族や介護されている方にも考えていただきたい事です。

また「数日なら歯みがきしなくてもだいじょうぶ」と思いがちですが、歯みがきが出来ず口腔内が不衛生になると、それが全身的な問題につながることがあります。ですから入れ歯を使っている使っていないに関わらず、お口の中にも災害対策が必要です。

日本歯科医師会もHPに「災害に備えて」というコーナーを設けていますので参考にしてください。歯科医院の待合室でポスターをご覧になった方もあると思います。
http://www.jda.or.jp/park/disaster/

(蒲郡市歯科医師会 中澤 良)  


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